
ロスカット(強制決済)とは?
レートが上がった時はいいのですが、下がった時は注意する事があって、それがロスカット(強制決済)です。

積立FXでは資金(必要証拠金)が4万円の場合。その30% を割り込んだ時、強制決済されて取引終了させられます。※通常のFXは50%
レバレッジ | ロスカット基準/ドルのレートが |
等倍 | 30円になったら終わり |
2倍 | 65円になったら終わり |
3倍 | 76.7円になったら終わり |
※必要証拠金維持率30%、1ドル=100円で計算。
※計算例・・等倍なら-28000÷400ドル=-70円 100円-70円=30円/1ドルになったら終わり。
ところで、このロスカットっていまいちピンとこない方もいらっしゃるでしょう。私も最初はそうでした(笑)
上の強制退場の話は4万円しか口座にない場合の話です。
1ドル=100円の時400ドル所持して円時価評価額で | 証拠金維持率 |
4万円口座にあれば | 100% |
8万円口座にあれば | 200% |
40万円口座にあれば | 1000% |
となります。
口座残高1万2千円(4万円の30%)を下回るとロスカットされます。
でも、その時余分に10万円口座にいれていたら?
1万2千円(ポジション4万円の30%)+10万円(口座にあるポジションを持っていない円の評価額)=11万2千円(円時価評価額)
11万2千円÷4万円(取引必要証拠金)×100= 280%(証拠金維持率)となりロスカットされない!
ところで、口座っていうけどイマイチ仕組みがわかりにくくないですか? 口座は以下のようになっています。
ポジション(購入した外貨) | 4万円(400米ドル) |
口座にはあるがポジションを持ってない日本円 | 10万円 |
合計 | 14万円 |
つまり減ったり増えたりするのはポジション(購入した外貨)のみということになります。
口座にはあるがポジションを持ってない日本円は変動しないので、ここを管理することでロスカットを防ぐことができるというわけです。
これをこのまま計算すると350%(証拠金維持率)となります。
ちなみに私の口座はこうなっています(2018.12月現在)

要は証拠金維持率を高めておけばロスカットされるリスクは回避できるのですね。
※証拠金維持率が100%を切った場合、取引が一時停止されます。この辺りも安全設計がしっかりしていますね!
ただし、1ドル=30円になるまでポジションを持つかといえばかなりメンタル試されますね(笑)
でも不思議なもので、レートが上がってる時の方が買い増するケースが多いと聞きます。下がってる時は、「また戻るはず!」
と、損をしたくない心理が働いて損切りできなかったりするようで、どんどん証拠金をロスカットされないように積んでいって、結果全て財産を失うみたいな。。
まあ、元の水準(1ドル=100円)に戻ればいいのですが、戻る保証はないですからね。。。
戻る確証があるなら低いレートでたくさんドルが買えるのでかなりお得かとは思いますが。
ちなみに私ならすぐ必要なお金をFXに回していないので売らずに持っていると思います!
投資は余裕資金で行うのが基本ですね^^
なんで積立FXはレバレッジ最大3倍までなの?

通常のFXを例にして話すと、4万円で100万円(レバレッジ25倍)の取引ができるがやめた方がいいとよく言われます。例を挙げると、
1ドル=100円の時レバレッジ25倍でポジションを持つと、1万ドルになりますが、1ドル98円になると円評価額が100万円から98万円に下がります。その時点で−2万円に。
つまり、4万円−2万円=2万円減った!
レバレッジ25倍かけて、証拠金維持率50%が条件なら2円下がっただけでロスカット(取引終了)に!
レートが2円下がることなんて普通にありそうですよね?
長期的には2018年度を見てみると、105円代から114円代くらいを行き来しています。その差約10円。
これだと積立のような中長期ポジションを保持するには向いていません。
そんなわけで積立FXはレバレッジ最大3倍、リスクの高い商品は2倍と制限されているのです。
積立FXの場合、取引のない土日もポジションをもつことになります。手動で決済はできますが、まずやらないでしょう。それなら裁量トレードと変わりませんからね。
裁量トレードは基本ポジションを翌週に持ち越さないほうがいいとされています。もし取引のない土日に何かあった場合(大災害など)月曜日にいきなり大暴落してロスカットまたは追証(借金)の恐れがあるからです。
追証とは取引会社に対する借金だ!!

よくFXで手持ち資金以上の多額の借金を追ってしまったというのを聞きますが、それを聞いて怖くてFXできない人も多いんじゃないでしょうか?
借金を追うにもいろんなパターンがあります。
- FXで負けた分を取り返すために消費者金融に借金してFXに投資。結果全部失った。
- 友達に借金してFX取引を行った。結果全部失った。
このパターンはパチンコや競馬などで大負けする人にもありがちな話かなと。
純粋なFXでの借金とは、レバレッジをかけた場合で、レートの下がり方が急激すぎてロスカットが間に合わない場合などがあります。
ではどのくらい借金を追ってしまうのでしょうか?
通常のFX取引で国内最高のレバレッジ25倍で考えてみます(必要証拠金維持率50%)。
例:1ドル=100円の時、4万円の初期資金でレバレッジ25倍で100万円分米ドルを購入。1万ドルのポジションを持った。
急激なレートの変動で、1ドル=100円が1ドル=60円になり、本来は1ドル=98円でロスカットされ−2万円の損失で済むはずが急すぎて間に合わなかった。
その時の1万ドルの円時価価格は60万円となり、−40万円の損失に!
初期資金4万円−40万円=借金36万円発生!
これが借金を追ってしまう理由ですね^^;
ちなみにその時口座に50万くらいあれば生き残れますね。
その場合、米ドルならほぼ反発してある程度戻ると思うのでおそらくとりもどせる(損失を少なくできる)でしょう。
では積立FXのレバレッジ2倍ではどうでしょうか?(必要証拠金維持率30%)
1ドル=100円の時、4万円の初期資金でレバレッジ2倍で8万円分米ドルを購入。800ドルのポジションを持った。
急激なレートの変動で、1ドル=100円が1ドル=60円になり本来は1ドル=65円でロスカットされ−2万8千円の損失で済むはずが急すぎて間に合わなかった。
その時の800ドルの円時価価格は4万8千円となり、−3万2千円の損失に!
初期資金 4万円−3万2千円=口座に8千円残った!
どうでしょう?
ちなみに米ドルは戦後の変動相場制以降1ドル=60円になったことはありません。
仮に今後あったとしてもそれほど大きな借金を追うことはあまりなさそうですよね?
次に同じ金額で2倍と3倍を比べてみます。
1ドル=100円の時、50万円の初期資金で積立FXレバレッジ2倍で100万円分の米ドルを購入。1万ドルのポジションを持った。
急激なレートの変動で、1ドル=100円が1ドル=60円になり本来は1ドル=65円でロスカットされ−35万円の損失で済むはずが急すぎて間に合わなかった。
その時の1万ドルの円時価価格は60万円となり、−40万円の損失に!
初期資金50万円−40万円=口座に10万円残った!
1ドル=100円の時、50万円の初期資金で積立FXレバレッジ3倍で150万円分の米ドルを購入。1万5千ドルのポジションを持った。
急激なレートの変動で、1ドル=100円が1ドル=60円になり本来は1ドル=76.7円でロスカットされ−35万円の損失で済むはずが急すぎて間に合わなかった。
その時の1万5千ドルの円時価価格は90万円となり、−60万円の損失に!
初期資金50万円−60万=追証(借金)ー10万発生!!
米ドル/円 の戦後の変動相場制以降の史上最安値は75.54円(2011年10月31日)です。
この年は東日本大震災とギリシャ危機がありました。
このことから3倍でもそれなりに安全とわかりますが、絶対はありませんよね?
資金がギリギリだと借金の可能性が高まるのがレバレッジ3倍とわかりますね。
業者もこの辺が中長期でポジションを持つ安全の限界と判断したのでしょうね。
いかがでしょうか? だいぶ恐怖心も薄れましたね^^
もちろん1ドル=0円 とかになったら丸々借金を抱えることになりますが(笑)米ドルに関してはそんなことは論理的にまずありえないでしょう^^
世界の貿易で米ドルが決済に使われる率40%(2016年)以上、各国外貨準備金米ドル保有率60%以上(2018年)ですからね。
買う人と、売る人がこれだけいるのに急に0円になるなんて通常はありえませんよ。
投資は自己責任。やる前によく考えよう!!
自分はリスクをどこまで取れるだろうか?

ということなんですよね。自己資金が0円になってもいいのか、最悪、借金を負うならいくらまでなら負えるのか。。。
始める前にちゃんと検討すべきですね!
それとロスカットされないからといって損失が無いわけじゃないです。
その時点で資産が減ってしまうことに変わりはないので。
レートが戻れば取り戻せるけど。というだけの話ですね。